純氷制作行程

「純氷」の作り方

自然の氷はゆっくりと長い時間をかけて結晶となります。この水の結晶は不純物を含まないため、きれいで透明な氷となります。
この自然の氷のように透明で硬い氷は、冷蔵庫の製氷室などでは簡単に作ることができません。
ここでは、私たちの商品「純氷」の作り方をご紹介いたします。

純氷の製造工程

0.準備
純氷を作るための容器となるアイス缶を用意します。アイス缶は、100cm×50cm×30cm程度の大きさの金属缶です。
1.アイス缶に水を入れる
アイス缶に水を入れ冷却を始めます。冷却材(ブライン)には、普通塩化カルシウム溶液を使います。 このブラインの温度を低くすると早く氷ができますが、水に溶け込んでいた空気が気泡となって閉じ込められるため白く濁った氷となります。 また、低い温度で急速に氷を作ると不純物を含んだまま結晶となるため溶け易い氷になってしまいます。
2.水を攪拌(カクハン)しながらゆっくりと氷を作る。
アイス缶内の原料水は、攪拌用の羽で常にかき回され、アイス缶に接している部分から少しずつ凍っていきます。
3.原料水の交換
氷がある程度の厚さまで成長したら、原料水を交換します。 これは、原料水を攪拌することで、純粋な水が缶に接する部分から順に凍って行くため、原料水に含まれていた不純物は缶中央付近の水に集まるからです。 この不純物が多く溶け込んでいる中央部分の水を捨て、一度(氷がついたままの状態で)アイス缶内部を水洗いしたあと原料水を入れ直し、純氷作りを続けます。 私たちは、純氷を作るためにブラインの温度を-5℃~-12℃に設定し48時間~96時間もかけて氷を作っています。
4.純氷の完成
原料水の交換を数回繰り返し、アイス缶内の氷が完全に固まったらアイス缶内から取り出します。 氷を取り出すときは、一度常温の水に浸し急激な温度変化によるひび割れを防ぎます。 この後、慎重にアイス缶から氷を取り出し、再度冷凍庫で1時間寝かせて純氷が完成します。
5.製品への加工
できあがった純氷は、大きな柱状のブロックなので、これを最終的な商品プレートアイスやバラ氷に加工して包装後に出荷します。 商品への加工、袋詰めは従業員が手作業で丁寧に行います。

このように手間をかけて丁寧に作られた自然に近い氷は、透明度が高く、硬くて融けにくい性質を持ちます。
私たちは、こうして作った氷を高い品質を維持したまま、お客様にお届けすることを誇りとしています。